2013年6月8日に、川崎のクラブチッタでひらかれた、スティーブ・ハケットのライブに行ってきました。
ライブは5時から始まったのですが、前座もなくメンバーが登場しました。オープニングは予想通り「Watcher of the Skies」です。メロトロン風のイントロが流れただけで歓声と拍手があがります。スティーブ・ハケットはステージ中央最前で主役然としていて、ボーカルのナッド・シルヴァンは少し後ろに立っているのですが、最初から演劇的な動きが目立ちます。望遠鏡を取り出して、空をみる様子を演じたりしていました。
スティーブがMCで、「聴いたことがない曲だったでしょ?」と笑いをとった後、「今日はジェネシスの曲の晩です」とアナウンスして歓声。「Lambの曲、Camber of 32 Doors」とアナウンスして演奏が始まりました。この曲を演奏するのは期待していたので、2曲目に出てきて満足。ナッドの声はピーター・ガブリエルに似ているのでより気分も盛り上がります。
「Lamb の1年前は Selling England by the Poundというアルバムを作った。Dancing With The Moonlit Knight」と曲をアナウンスしました。ナッドは曲の時代に合わせて服装をかえているようで、最初は黒い服、2曲目は白い服、この曲は黄色いベストを羽織っていました。
その次は、「Fly On a Windshield 〜 Broadway Melody Of 1974」のメドレー。ジェネシスのスタジオやライブよりも音が分厚く、ドラムもシャープで迫力のある演奏です。Lamb からの演奏でなかったのはちょっと残念な気もしますけれど、スティーブの好きな曲ではないのでしょうね。
「これも Lambからの曲、The Lamia」とアナウンスしてメロディーの美しいこの曲。ここからは曲名のアナウンスもなく、次は「The Musical Box」。イントロのオルゴールっぽい音で曲目はすぐわかりました。ナッドはリズムに合わせて表情を変えてみたり、曲にノって踊るのではなく、動きをよく考えた演劇的な演出で目立ちます。
つぎは、アコースティックギターを手にして「Horizons」それから、アルバム「Wind & Wuthering」の最後の4曲をメドレーで演奏。ここまでガブリエル時代の曲ばかりでしたし、ナッドの声がガブリエルそっくりなのでフィル・コリンズ時代の曲は外すのかと思ったりしたのですが、そんなことはなかったです。このメドレーもギターとバンドアンサンブルがすばらしい、分厚いサウンドです。
Afterglow を演奏すると「これでおわり」という雰囲気にちょっとなるのですが、もちろんまだ終わらずキーボードの効果音っぽい音から「I Know What I Like」そして4人編成時代の「Dance on a Volcano」「Entangled」と続きます。
そして、最後の曲はやはり「Supper’s Ready」のフルバージョンです。今回のライブの目玉ですね。ナッドの演劇的な動きも一段と際立ちます。
アンコールは「Firth Of Fifth」ピアノのイントロで大歓声があがります。ロングトーンのギターソロが素晴らしい。サックスのソロもうまく絡んでいました。
最後は「1、2、3、4」のかけ声から「Los Endos」。ピーター・ガブリエル時代から4人編成時代にかけてのジェネシスのエッセンスを凝縮したすばらしい演奏でした。ベースの人も、ギターとベースのダブルネックを弾いたり、ギターを弾いたりと、マイク・ラザフォードに負けない活躍ぶりでした。
スティーブ・ハケットは、音楽を極めて演奏やアルバムの完成度を高めるというよりは、みんなで楽しく演奏できればいいやという緩い感じの人の気がします(だから、Genesis Revisited II にも自分のソロの曲を混ぜたりしている)。今回のライブでも、ジェネシスと銘打ちつつもきっと演奏するのだろうと予想してたソロ時代の定番曲の「Camino Royale」や「Shadow Of The Hierophant」などの演奏もなく、完全に Genesis の曲だけになっていました。まるで、ジェネシスの再現でしたね。その点で、完成度も満足度も非常に高いライブだったと思います。これだけ完成度が高ければ構成も変えにくいと思うのですが、ほかの日の演奏曲目もほぼ同じだったのでしょうか。
あと、観客のノリもすごくよかったですね。かけ声や歌が入るタイミングもとてもよかったです。
今回はオフィシャル・ブートの企画はなかったようですが、公式ライブ盤も出してほしいですね。
スティーブのギターもそうですが、ボーカルの Nad Sylvan がとても印象的でした。今回のライブがまとまりよくジェネシスサウンドになっていたのは、彼の貢献が大きかったと感じます。すばらしさに感銘を受けたので、会場でサイン入りのソロCDを買ってきたくらいです。彼がボーカルを務めている Agents of Mercy も聴きなおしてみようと思います。
Steve Hackett 2013/6/8 (Sat.) Club Citta’, Kawasaki
- Watcher of the Skies
- Chamber of 32 Doors
- Dancing With The Moonlit Knight
- Fly On a Windshield 〜 Broadway Melody Of 1974
- The Lamia
- Horizons
- Blood on the Rooftops 〜 Unquiet Slumber For The Sleepers… 〜 …In That Quiet Earth 〜 Afterglow
- I Know What I Like
- Dance On a Volcano
- Entangled
- Supper’s Ready
(Encore) - Firth Of Fifth
- Los Endos







